Run: 57Km, Cumulative: 37351Km
Amanzi River Camp
テントのチャックが閉まらないので、張力を弱めようと上のフックを2-3カ所外し、ダランと垂れ下げたまま開け閉めした。それでも40-50cmは開いたまま。蚊はいなかったが、小さなクモが一匹侵入していた。
標高750M、あまり冷え込まなかった。コーラ、ジャムを買って8時スタート。

風はなく、車が通ると砂埃が周りにしばらく漂っている。一台の車が凄いスピードでやってきたので、止まって睨みつけると、中から手を振って返されてしまった。「ウーン」、さっぱり分かっていない。埃が少しなくなるまで待ってペダルを漕ぎだす。
来た道を3Km引き返し、アイアイス方向へ右折。

綺麗な景色が続く。

今日もコルゲーション(洗濯板のデコボコ)と深い砂地で進路を阻む。柔らかい砂地は特に激しいので、降りて押す。

左右に道を選びながら、少しでも前へ。標識もコルゲーションのマークだろう。

押して歩いていると、車が停まって、「大丈夫か?」と声を掛けられる。「OK!」と答える。「この先も酷い道が続く」と言う。彼は「荷物のスペースがあれば、乗せて上げたい」と言ってくれるが、見るからに満杯の状態。声を掛けられるのはありがたい。
次第に心が折れてきた。
10時20分、19Km、もうこれ以上進めない。ヒッチハイクしよう。
昼食を食べながら車を待つが、殆ど通らない。

3-40分待って、一台の車がやってきた。何とかお願いして、アイアイスの交差点まで乗せてもらう。
ニュージーランドから来たカップルで、アフリカを2か月旅している。ナミビアでレンタカーを借りたと言う。彼らはフィッシュ・リバー・キャニオンを3日間トレッキングし、渓谷の大自然を満喫したそうだ。
途中、結構長い上り坂があった。11時40分、アイアイスの交差点で下ろしてもらう。どうもありがとう!

アイアイスには温泉があって、そこから渓谷トレッキングを楽しむ。でも昨日見た渓谷で十分だ。
周りは木も生えてないような砂漠地帯になる。


13時半、アイアイスの交差点から23Km、オーセンカー方向へ右折。

途端に強い向かい風と深い砂、コルゲーションで全くスピードが上がらない。乾いた風のためか喉がカラカラになり、停まっては水を飲む。
後、30Km位の距離、夕方5時までに着くだろうか?残り1.5Lの水でもつだろうか?と不安に駆られる。
車は全く通らない。風の音だけが聞こえてくる。
徐々に疲労困憊していく。
突然1台の車が横を通りかかった。直ぐ手を上げると停まってくれた。
でも荷物スペースはなさそうだ。「乗せて欲しい」と交渉すると、後ろから車が来るからと言ってOKしてくれた。やがて車が2台やって来て、内1台はピックアップトラック。荷台は空だった。ルート号を乗せ、後席の狭いスペースに乗せてもらう。

アー助かった。全く車が通らない道だったので、半分諦めていた。何て幸運なのだろう!
「あなた達は天使だ!」と言うと笑っていた。
ケープタウンから来た若者の男女10人ほどのグループ。彼らもフィッシュ・リバー・キャニオンをトレッキングしたそうだ。
当初の目的地だったオーセンカーの町には簡素な住宅ばかり。電気もなさそうで明らかに貧しい人たちが住んでいる。これまで見てきた立派な住宅とは全く違い、格差の大きさを感じてしまう。
途中から舗装道路になった。
そこから40Kmほど進んだ国境近くのキャンプ場近くで下ろしてもらう。本当にどうもありがとう!

川沿いのキャンプ場に落ち着く。
