Run: 3Km, Cumulative: 38,141Km
Base Camp Anchorage Hostel
1階にある男女共用の4人部屋。本来は2階部屋だったようだが、案内してくれた宿のアレックスが、上り下りが大変だろうと1階に変更してくれた。どうもありがとう!
薄い毛布一枚だけでは心もとないし、身体も冷えていたので、自分のシュラフを出し、広げて掛けて寝た。5時半まで熟睡できた。

宿は朝食付きと書いてあったが、オートミールとパンケーキ用の粉だけが置いてある。コーヒーは自由。調味料は宿泊者が置いていったのだろう様々な物がある。
オートミールにお湯をかけ、冷蔵庫にあった牛乳をちょっと頂いてレンジしたが、全然美味しくない。麦だけの味しかしないがしょうがない。食べないよりまし、取りあえず腹を膨らませた。
エドワード君は今日出発。真新しい自転車はサイクリストに人気がある “SURLY ロングホールトラッカー”(私もツーリング車を購入しようとした時、サーリーを探していたが、近くのショップで取扱店はなくSALSAになった。)バック類はオルトリーブ。ウェアはお洒落なパタゴニアで決めている。どれもこれも全てNEW。

“彼女はいるの?”と聞くと“いやーいないっすねー”ときっぱり。この旅の為に敢えてつくらなかったとの事。(もし私が彼と同年代だったら、こうは言えなかったろう) 髪をバサバサに伸ばし、髭を蓄えた野性味あふれる彫りの深いマスクだが、何処かにやさしさを感じられる。女性にもてないはずはないだろうが、旅への強い意志が現れた好青年だ。宿のオーナー、オレイにお世話になったからと彼が来るのを待ち、会って礼を言ってからの出発。
目指す方向は私と一緒、お互いどっかでまた会うことになろう。”時々連絡をするね” と言って初々しい旅人を見送る。

今日は兎に角のんびりリラックスしよう。まだ眠いのでベッドに横になったら昼過ぎまでぐっすり寝てしまった。
膝の痛みは少しとれ若干良くなったようだ。3時過ぎからルート号で近場を散策。

昨日と違って日差しがあり暖かい。周りの山には雪が残っている。

今日はアメリカのメモリアルデーで祝日、殆どの店は閉まっていた。お腹が空いたので小さな店があるモールへ。一軒店の中で灯りが見えたので、ドアを開けて聞くと “やっている” との返事。他に客は誰もいない。注文したスパゲティは間もなく出てきた。粉チーズがかかったスパゲティで麺はかなり太くきし麺のよう。それにポテトとサラダ、パンも付いている。

美味しいがとてもこの量は食べ切れない。マスターはサービスだよとデザートのケーキも持ってきてくれた。シロップが掛けられていてかなり甘い、というよりも甘すぎる! でも残すのは申し訳ないので無理して食べた。ご主人はギリシャ出身だそうで、ギリシャ料理のようだ。表の看板にはそう書いてなかったが。半分は食べ切れないのでテイクアウトし夕食にする。
その後、近くのスーパーCARRSへ。

これから必要になるパスタやグラノーラ、米、また宿で食べる食材を買い込む。寿司も置いてあった。

4時過ぎなのに日差しは強い。

遅い夕食後、オーナーのオレイが若い女性と話しているところだったが声をかけられた。彼は友達のバッカを紹介してくれた。“はじめまして” と日本語を話した。バッカは日本に高校生の時、夏休み2か月間岐阜の金山町で過ごしたと言う。その後、福岡にも行ったとそうだ。
オレイは ”これからサウナをつくるから入らない? と誘ってくれた。彼は私の膝の事を心配して言ってくれたのだ。こんな嬉しいことはないので “OK” と即答する。
庭に丸いサウナ小屋があり、煙突からは既に煙が出ていた。


中にストーブが置いてあり、薪は勢いよく燃えていた。両側に2−3人ずつ腰掛けられるベンチがある。少し暖かくなったのでスイミングパンツ姿で中に入る。ちょっと煙いが我慢する。しばらくすると、オレイとバッカもバスタオルを巻いて入ってきた。オレイはこの宿を始めて6年になる。収入が少ないので、どうしたらお金を得ることができるか毎日仕事の事を考えているそうだ。冬期間、客は来ないので宿は閉め自分も休むと言う。現在客は結構入っていて混み合っているが夏場だけなのだろう。
他のカップルも入ってきて、部屋は次第に本来の暑さになった。汗が噴き出し水を飲みながら寛ぐ。外の空気にふれ体を冷ましながら3度サウナで暖まった。オレイとバッカに “どうもありがとう、お休みなさい!” と言ってシャワー室へ。
人の親切を感じ、心地いい気持ちでベッドに横たわった時はもう11時になっていた。